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浦和地方裁判所 昭和60年(ワ)1130号 判決 1987年12月16日

原告

右代表者法務大臣

林田悠紀夫

右指定代理人

浦和地方法務局訟務課

上席訟務官

萩原武

川副康孝

訟務専門官

代島友一郎

法務事務官

竹内雄次

運輸省地域交通局自動車保障課

専門官

関水完

債権管理第一係長

大矢美敬

被告

宮下雅敬

右訴訟代理人弁護士

三浦雅生

畑敬

主文

一  被告は、原告に対し、金一九四六万七五八五円及び内金一九四六万五六〇〇円に対する昭和五七年八月一一日から完済に至るまで年五分の割合による金員を支払え

二  訴訟費用は被告の負担とする

三  この判決は仮に執行することができる。

事実

第一  当事者の求める裁判

一  請求の趣旨

主文同旨

二  請求の趣旨に対する答弁

1  原告の請求を棄却する。

2  訴訟費用は原告の負担とする。

第二  当事者の主張

一  請求原因

1  本件事故の発生

(一) 発生日時 昭和五五年九月二四日午後六時五分ごろ

(二) 発生場所 埼玉県久喜市大字六万部一二九一番地四先路上

(三) 加害車両

(1) 自動車の種別 原動機付自転車

(2) 登録番号 FT一―七〇五九六八

(3) 所有者 被告 宮下雅敬

(4) 運転者 訴外 遠山英男

(四) 被害者 訴外 吉田正利

(五) 事故の態様

前記場所を進行中の加害車両が被害者運転の自転車に衝突し、被害者を転倒させた。

(六) 被害の内容

被害者は、脳挫傷、頭蓋骨々折等により死亡した。

2  被告の責任

被告は、昭和五五年七月初めごろ、訴外松村某から加害車両を買い受けて、その所有権を取得したものであり、その後、被告は、同月の後半ごろ、加害車両で久喜菖蒲工業団地内を走つていたところ、無免許違反として江面駐在所へ連行され、同車を押して帰る途中、中学時代の先輩である久喜市下早見居住の針谷某宅へ保管してもらうことにし、その後加害車両を運転することはなかつたけれども、被告が同車の所有権を放棄またはその他の理由によつて失つたという事実はない。

それから、二週間位経つた後、訴外遠山英男が被告宅を訪れ、加害車両を借りたい旨申し出たところ、被告は先輩の針谷某宅へ長く置くのも悪いと思い、同車を同人に無償貸与したところ、同人がこれを運転し、本件事故を惹起したのである。

右のとおり、被告は、本件事故発生当時、加害車両を自己のために運行の用に供していたものであるから、自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)三条に基づき、被害者に対しその損害を賠償する義務がある。

3  損害

本件事故により発生した損害は、次の如く、少なくとも金一九四六万五六〇〇円である。

(一) 葬儀費《被害者の実父である訴外吉田忠左エ門(以下「忠左エ門」という。)の損害》 六万五六〇〇円

社会通念上必要かつ妥当な実費六〇万円より賠償責任者からの支払額五〇万四四〇〇円及び国民健康保険(以下「国保」という。)からの給付額三万円を控除した。

(二) 逸失利益(被害者の損害)

一三五四万七〇五五円

一八才平均給与額一〇万五三〇〇円、生活費控除50/100、死亡時年令一三才、就労可能年数四九年に対する新ホフマン係数21.442で計算した。

(算式)105,300円×(1-50/100)×12×21.442≒13,547,055円

(三) 慰謝料 六〇〇万円

被害者本人分二〇〇万円、忠左ェ門及び被害者の実母である訴外吉田ゆり(以下「ゆり」という。)の分各二〇〇万円合計四〇〇万円

(四) (二)及び(三)のうち被害者本人の慰謝料二〇〇万円の支払請求権については、「忠左ェ門」及び「ゆり」が相続により各一〇〇万円宛承継した。そして、以上の損害額の合計は一九六一万二六五五円であるが、同額は法定限度額二、〇〇〇万円より賠償責任者の支払額五〇万四四〇〇円及び国保からの給付額三万円を控除した一九四六万五六〇〇円を超える。

4  原告の代位請求

被告は、本件加害車両につき、自賠法所定の責任保険の被保険者及び責任共済の被共済者以外の者であつた。

そこで、原告は、自賠法七二条一項に基づき被害者の相続人「忠左ェ門」及び「ゆり」の請求により、昭和五七年二月一九日、同人らに対しその受けた損害金一九四六万五六〇〇円をてん補した。

したがつて、原告は、自賠法七六条一項により、右損害のてん補額を限度として被害者が被告に対して有する損害賠償請求権を取得した。

5  よつて、別紙の計算に基づき、原告は、被告に対し、金一九四六万七五八五円及び内金一九四六万五六〇〇円に対する弁済期後の昭和五七年八月一一日から完済に至るまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める。

二  請求原因に対する答弁

1  請求原因1項のうち(三)(3)の事実は否認し、その余の事実は認める。

2  同2項のうち、被告が訴外松村某より昭和五五年七月初めごろ加害車両を買い受けてその所有権を取得したこと及び訴外遠山英男が被告から加害車両を借り受けて運転し本件事故を惹起したことは認め、その余は争う。

3  同3項は争う。

4  同4項のうち、被告が本件加害車両につき、自賠法所定の責任保険の被保険者及び責任共済の被共済者以外の者であつたことは認め、その余は知らない。

5  同5項のうち、訴外遠山英男の納入額は認め、その余は争う。

三  被告の主張

1  運行供用者の要件

(一) 自賠法三条の責任の主体である、いわゆる運行供用者の解釈については、一般に運行支配の有無と運行利益の帰属の二つの要件がそのメルクマールとされている。

そして、この運行支配の有無と運行利益の帰属を判断するに当たつては、具体的には、事故を生じた当該運行行為が、(1)自動車の所有者と第三者との間に雇用関係等密接な関係が存すること、(2)日常の自動車の運転状況及び(3)その管理状況の三つの要件から、客観的、外形的に自動車所有者等のためにする運行と認められるか否かによるものとされている。

したがつて、本件における被告の運行供用者性を判断するに当たつては、加害車両の所有権の帰属だけでなく、その所有者とされた被告と借主とされた訴外遠山英男との関係、日常の加害車両の運転状況及び管理の状況等について慎重に検討する必要がある。

(二) 加害車両の所有権の帰属

(1) そこで、まず、加害車両の本件事故当時の所有権の帰属についてみることにする。

被告は訴外松村某より昭和五五年七月初めごろ、金一万円で加害車両を買い受けてその所有権を取得している。ところが、その当日、被告は久喜警察署の警察官の補導を受け、取調べに当たつた警察官の指導にしたがい、訴外松村某との間の加害車両の売買契約を解除してこれを訴外松村某に返還している。

(2) 加害車両は登録番号もナンバープレートもついていない、自転車の盗難防止用のキーで始動するという、いわば廃車同然の代物であつて、被告らのように免許取得年齢に達していないために表立つてバイクを購入することのできない少年たちにとつては、恰好の玩具としての価値はあるが、それ以外の者にとつては粗大ゴミ以外の何物でもない。したがつて、被告より二歳年上でバイクの免許も有しており、廃車同然の加害車両など必要なくて被告に売り渡した訴外松村某は、警察の指導にしたがい、被告との加害車両の売買契約を合意解除することに同意し、これを一旦は引き取つたものの、その処置に困り警察署に近い友人の訴外遠藤の自宅にとりあえず置いて帰つたのである。そして、後日たまたま訴外遠藤が加害車両を訴外松村某のために保管しているのを知つた被告が、ただバイクに乗りたくてしようがない気持から、加害車両を持ち出して、事実上、乗り回していたことは、被告の一五歳という年齢とバイク好きの性向からみて、ごく自然のなりゆきである。

(3) その後における、訴外遠山英男、その友人である石井、押田、古谷といつた少年たちの加害車両の取扱いをみてもわかるとおり、被告を含めてこれらの少年たちの意識及び行動は、なんとか親に見つからないようにバイクに乗りたいという一点に集中しており、通常の取引社会における権利、義務の観念を入れる余地はまつたくない。

したがつて、通常の意思表示論にしたがい加害車の所有権の帰属を定めるとしても、右に述べてきた事実関係からすれば、本件事故発生当時、加害車両の所有権は訴外松村某にあつたといわざるを得ない。

2  被告の加害車両に対する支配と利益の帰属の有無

(一) 次に、訴外遠山英男の本件事故を起こした加害車両の運行(以下、「本件運行」という。)に対する被告の運行支配の有無及び運行利益の帰属について、前掲の三つの要件にしたがい分析する。

(二) 被告と訴外遠山英男との関係

(1) 被告は訴外遠藤から再び加害車両を手に入れると僅か一〇日間位の間乗り回したのみで昭和五五年七月三一日久喜警察署に無免許運転の容疑で補導されてからのちは、同車を運転しないことに意を決し、友人の訴外針谷某の家に加害車両を保管してもらい、昭和五五年八月五日からは自動車教習所に通い、実際にも加害車両を運転することはなかつた。

(2) その後、被告は、昭和五五年八月中旬ごろ、被告が加害車両を訴外針谷宅に預けていることを他から聞いて知つた訴外遠山英男の、加害車両を使いたいとの申し入れに対し、「いいよ」と返事をした。被告の同意を得た訴外遠山英男は、自ら訴外針谷の家に行き、針谷の家にあつた自転車の盗難防止用のキーで加害車両を始動させて持ち出し、以後、本件事故を起こすまで約一ヶ月以上もの間、自宅の物置に隠しながら自由に乗り回しては遊んでいた。被告は、訴外遠山英男が、何時訴外針谷の家から加害車両を持ち出し、どのように使つていたかには、まつたく関心もなく知らなかつた。

(3) 右に述べた事実から、加害車両に対する被告と訴外遠山英男の関係は、「貸借関係」としてとらえられるならば、返還期限の定めなき使用貸借といわざるをえない。しかし、被告は、もはや加害車両には乗るまいと意を決して四〇〇ccのバイクに乗るために自動車教習所に通う身であり、原付自転車に過ぎない加害車両は玩具としての価値もなく、その意味で被告の訴外遠山英男への加害車両の貸借関係の実質は、極めて贈与的色彩の強いものである。このことは、訴外遠山英男の意識の面から見ても、訴外遠山英男が加害車両の前照灯の電球が切れたのちも修理することもなくそのまま乗り回し、被告の承諾を得ることもなしに友人に何日にもわたつて加害車両を貸し与えるなどしていたことからして、容易に推認される。

加えて、被告と訴外遠山英男の関係は中学時代の同級生というに過ぎず、被告は訴外遠山英男を指導・監督するというような立場にはなかつたことを考え合わせれば、被告と訴外遠山英男の人的関係から、被告の本件運行に対する支配を基礎づけることは不可能である。

(三) 加害車両の日常の運転状況及び管理状況

(1) 前述したように、被告が加害車両を乗り回したのは、僅か一〇日ばかりの間のみで、この間、一時的に他の者に運転させたということもない。

そして、前述の経緯で訴外遠山英男が針谷の家から加害車両を持ち出すことを承諾してから後は、専ら訴外遠山英男が自由に乗り回して遊び、被告はまつたくその間の事情を知らなかつた。

(2) 訴外遠山英男は、針谷の家から加害車両を持ち出すと、普段は自宅の物置に隠しておき、二日に一回とか三日に一回、頻繁に自転車のキーで始動させて自由に乗り回し、さらには、中学時代の同級生の石井某、押田某、古谷某らにも加害車両を貸し、ときには何日にもわたつて貸していたこともあつた。

この間、前照灯の電球が切れてしまつたが、同人は、まつたく修理することもなく、そのまま乗り続けている。

(3) こうした加害車両の日常の運転状況及び管理状況から、本件事故当日、事故現場に加害車両の放置されているのを見た被告及び訴外遠山英男の中学時代の友人である訴外斎藤隆義は、直ちに被告ではなく、訴外遠山英男が事故を起こしたものと直感している。

したがつて、加害車両の管理支配は、訴外遠山英男が針谷の家から加害車両を持ち出した時点からは排他的に訴外遠山英男の有するところになつたものと言うべきであり、本件運行は客観的、外形的にみても訴外遠山英男のためのみとしか評価し得ない。

3  被告の運行支配能力の欠如

(一) 本件においては加害車両の管理支配というものが、すべて肉体的精神的成熟度の低い一五歳前後のバイク好きの少年達の間で行われている。すなわち、田舎の雑貨屋「大熊商店」をたまり場とするバイク好きの悪童たちが加害車両をいわば共有の玩具として遊んでいたのであり、こうした事案に従来の運行供用者論をあてはめて運行支配と運行利益の帰属を基準に運行供用者探しを行うのは、抽象的な言葉の遊びに過ぎない。

(二) 翻つて、これまでの運行供用者の議論をみると、運行支配の有無と運行利益の帰属を要件とする二元説から、運行利益の帰属は運行支配の一徴憑に過ぎないとする一元説があらわれ、さらには「社会通念上その運行が社会に害悪をもたらさないよう監視・監督すべき立場にあつた者」が、「自動車の運行を事実上支配、管理することができた場合」に運行供用者責任を認めるという判例(最判昭和五〇年一一月二八日判例時報八〇〇号五〇頁)もでるに至つている。

これらの考え方の底に流れる当然の前提は、事故を起こした具体的な運行を「支配する能力」を運行供用者とされる者が有していることである。もともと「運行を支配する能力」もない者に、その「責任」を負わせることはできないからである。

ところで、この「運行を支配する能力」は、自己の行為の是非を弁識するいわゆる責任能力とは異なり、より積極的な能力であるから責任能力があるからといつて運行を支配する能力があるとは言えない。道路交通法八八条一項が車両の種類によつて免許取得のための最低年齢を定めているのも、この最低年齢に満たない者には、一般的に自動車の運行を管理支配する能力がないものと考えたからにほかならない。

(三) こうした「運行を支配する能力」の側面から本件事案をみてみると、被告が訴外遠山英男に加害車両を針谷の家から持ち出すことを承諾した時点で、被告は未だ満一五歳に過ぎず原動機付自転車免許の取得年齢にも達していないことから、被告はそもそも訴外遠山英男の加害車両の運行を管理、支配する能力などもちあわせておらず、運行供用者責任の有無を論ずる前提を欠いていたと言わざるを得ない。

第三  証拠<省略>

本件記録中の書証目録及び証人等目録の記載を引用する。

理由

一請求原因1項のうち(三)の(3)を除く事実は、当事者間に争いがない。

二1  同2項のうち、被告が訴外松村某より昭和五五年七月初めごろ加害車両を買い受けてその所有権を取得したこと及び訴外遠山英男が被告から加害車両を借り受けて運転し本件事故を惹起したことは、当事者間に争いがない。したがつて、特段の事情のない限り、被告は、本件事故発生当時、加害車両を自己のために運行の用に供していたと認めることができる。

2  そこで、特段の事情の有無について検討する。

(一)  昭和五五年七月初めごろ被告は訴外松村某より加害車両を買受けたが、その当日、警察官の補導を受け右松村に返還するように指示されたので、一旦これを同人に引き渡した事実は<証拠>によつて認めることができるが、その結果被告が訴外松村某との間加害車両についての売買契約を合意解約した事実まで認めるに足りる証拠はない。

(二) <証拠>によれば、次の事実を認めることができる。

前記の如く、被告から加害車両を引き渡された訴外松村某は、警察署からの帰途、自宅が遠く、また所有して乗る意思もなかつたので、これを訴外遠藤和明に引き渡し、以後同人がこれを保管していた。それを同人から聞いた被告は、昭和五五年七月二〇日ごろ同人から再び加害車両を入手してこれを乗り回していたが、同月三一日に無免許運転の容疑で警察官に補導されてからこれを運転しないことに意を決し、友人の訴外針谷某の家に加害車両を保管して貰い昭和五五年八月五日から自動車教習所に通うこととし、以後加害車両を運転することはなかつた。

その後、訴外遠山英男は、同年八月中旬頃、被告が加害車両を右針谷宅に預けていることを他から聞き、被告の承諾を得てこれを自ら乗り回した他、本件事故発生に至るまで、他の友人にも自由に貸していた。その間、被告は、右遠山の加害車両の使用状況につき全く知らず、関心もなかつたし、また、本件事故発生当時一六才であつた。

(三) しかし、(二)で認定した諸事実も、被告の加害車両に対する客観的管理可能性を全面的に排除するものではないから、前記の事情に該当せず、他に右事情を認めるに足りる証拠はない。

三本件事故により「忠左ェ門」及び「ゆり」が被告に対し原告主張の額の損害賠償請求権を取得したことは、前項で認定した事実、<証拠>によつて、認めることができる。

四1  被告が本件加害車両につき、自賠法所定の責任保険の被保険者及び責任共済の被共済者以外の者であつたことは、当事者間に争いがない。

2  そして、原告が自賠法七二条一項に基づき「忠左ェ門」及び「ゆり」に対し、昭和五七年二月一九日、合計金一九四六万五六〇〇円を支払つてその損害をてん補したことは<証拠>によつて認めることができる。

そうすると、原告は、自賠法七六条一項により、右てん補額を限度として「忠左ェ門」及び「ゆり」が被告に対して有する損害賠償請求権を取得したと認められる。

3  そして、訴外遠山英男が原告に対し本件事故に基く損害賠償金の一部として金二七万円を支払つたことは当事者間に争いがないので、別紙の計算により、原告は被告に対し、金一九四六万七五八五円及び内金一九四六万五六〇〇円に対する弁済期後の昭和五七年八月一一日から完済に至るまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める権利がある。

五よつて、原告の請求を全部認容し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条を、仮執行の宣言につき同法一九六条を各適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官菅野孝久)

別紙

一 損害賠償金の元本及び履行期

元本 一九四六万五六〇〇円

履行期 昭和五七年四月三〇日

二 一日当り発生する延滞金額

三 訴外遠山英男からの納入額二七万円が何日分の延滞金に相当するかを計算すると次のとおりである。

四 右三の計算式により訴外遠山英男からの納入額二七万円は一〇一、二五六日に相当することとなるが、日数単位に整理をするため一〇二日分の納入があつたものとみなす。

ただし現実には一〇一、二五六日分(二七万円)しか納入がなされていないので一〇二日目の延滞金額が次のとおり不足することとなる。

(2,666.652×102日)−270,000円=271,985円−270,000円=1,985円

五 右の延滞金額の不足分金一九八五円を元本一九四六万五六〇〇円に加算すると、一九四六万七五八五円となる。

また、延滞金を徴収すべき昭和五七年五月一日から一〇二日目は昭和五八年八月一〇日に当り、この日まで延滞金の納入があつたものと計算される。

六 昭和五七年八月一一日以降加算される延滞金の計算基礎となる元本は、本来の元本一九四六万五六〇〇円である。

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